大会開催の舞台裏に迫る! メジャーのコンディションを維持するコースメンテナンス

フェアウェイの目砂作業の様子
大会開催の舞台裏に迫る!
メジャーのコンディションを維持するコースメンテナンス
「コースコンディションが素晴らしい」と出場選手が口を揃える宍戸ヒルズカントリークラブ。その秘訣とは?コース管理部部長の乙野圭司氏に話を聞きました。
乙野氏は「特別なことをやっている訳ではなく、他のコースさんもやっていることをただただしっかりやっているだけ」と話します。さらに突っ込んで聞くと、「気にかけているだけです」と回答。コース管理部のスタッフたちは日々実直に業務を行い、メジャーの舞台を支えています。

宍戸ヒルズカントリークラブ コース管理部 部長
乙野圭司
Keiji OTONO
1 フェアウェイの質を高めるための目砂作業
春先に〝目砂〞という作業を行います。芝生に溜まった古い草や根(サッチ)を取り除く「サッチング」の後に実施されます。足で踏んだときにフカフカしすぎていると感じる場合は、サッチが過剰に堆積しているサインです。そのまま放置すると病気の原因となったり、水や肥料が土壌まで届きにくくなりフェアウェイのコンディション低下を招きます。
サッチを除去した後に砂を入れることで、表面の安定性が高まります。また、水が溜まりやすい箇所では、グリーンのコアリングと同様に部分的に穴を開けることで水が抜ける経路を確保し、同時に根が張りやすい環境を整えます。
これらの作業により透水性が向上するだけでなく、芝の密度が高まり、締まりのあるしっかりとしたフェアウェイへと仕上がります。

古い草や根(サッチ)を取り除いている
2 木々の剪定・伐採で日照を確保し、コースコンディションを向上
コースは年月の経過とともに木々が成長し、日照が遮られるエリアでは芝のコンディションが低下してしまいます。特に冬場は日が当たらない箇所が増え、状態の悪化につながります。そこで木々の剪定・伐採を行い、日照環境を整えることで、コースコンディションの維持を図っています。
また、こうした剪定・伐採は日照の確保にとどまらず、風通しの向上にもつながります。風が滞ると芝の健全な生育に悪影響を及ぼすため、風通しを改善することは、グリーンはもちろん、ティーイングエリアやフェアウェイなどコース全体のコンディション向上に寄与します。

木々の剪定・伐採の様子
8番ホール。左の写真が冬で右の写真は木々の剪定・伐採を行った後の4月下旬の様子
3 中2日程度の芝刈りで、フェアウェイのコンディション向上
自動芝刈り機の導入により、フェアウェイの芝の刈り込み頻度を高めています。中2日程度の間隔で刈り込むことで、芝の状態が安定し、フェアウェイのコンディション向上につながっています。なお、トーナメント直前や開催期間中はより繊細な調整が求められるため、フェアウェイの芝刈りは有人で行っています。

自動芝刈り機
4 グリーンに砂を入れ管理。日々の積み重ねが何より重要
コアリング(穴あけ)を行い、新しい砂を入れることでサッチ(古い草や根)の分解を促します。面が整って水捌けが良くなることで、コロがりが安定します。
もちろん、砂を入れるだけでコンディションが整うわけではありません。トーナメント期間以外でも日常的に細やかな管理を積み重ね、その延長線上に大会時の仕上がりがあります。特に夏場は水管理が重要になります。過剰な散水はコンディション悪化の要因となるため、適切な水量を見極めながら慎重に管理しています。
宍戸ヒルズでの日本ゴルフツアー選手権は今回で23回目を迎えますが、こうした継続的な取り組みの積み重ねによって、グリーンコンディションを維持しています。

砂を入れる作業中

コアリング(穴あけ)を行っている


